昨年で終了のはずが…福岡国際マラソンが2度目の「終幕」を迎える日

公開日: 更新日:

 この形でいつまでもつのか。

 1947年創立の今大会は昨年75回で幕を閉じたが、陸連に協力を要請された福岡県などが汗をかき、存続が決定。今年も師走の福岡をエリート選手が駆け抜けたわけだが、根本的な問題は解決していない。

 2012年から協賛についていたマイナビとの契約は昨年までだった。「契約切れまでに新しいスポンサーが見つからなければ22年以降は大会の継続が難しい」(大会関係者)といわれ続け、昨年それが現実のものとなった。大会の閉幕が決まってから陸連などが福岡県を動し、資金集めのため、地元企業に対し、100万円から300万円までの地域サポーターを募集。福岡陸協も1口5000円から50万円の寄付を募った。

「特別協賛にはスポーツに理解のある木下グループさんがつき、テレビは地元の九州朝日放送が担当。資金面はなんとかクリアしたんですが、問題視されていた開催時期は変更されなかった」(スポンサー関係者)

 地元では12月開催の継続を望む声も少なくないようだが、今大会の4週間後には実業団が最も力を入れているニューイヤー駅伝がある。故障のリスクがあるので福岡国際に自社の選手を出場させることに反対する会社幹部もいるという。よって、マラソンで記録や日本代表を狙う選手は3月の東京マラソンやびわ湖を選択する。実際、今年の福岡国際を見ても、知名度のある有望選手はほとんど出ていない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸300億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」