エンゼルスGMの貪欲な功名心…大谷翔平「放出」情報を巧みに操る“叩き上げ”の腹の中
元クラブハウスボーイ
ミナシアンは20年11月、エンゼルスのGMに就任。父親が長らくレンジャーズのクラブハウスマネジャー補佐を務めていたため、8歳の頃からレ軍のバットボーイやクラブハウスボーイを務めていた。テキサス大卒業後は父親と親交が深く、名付け親でもあるボビー・バレンタイン氏(元レンジャーズ、メッツ、レッドソックス、ロッテ監督)の口利きもあって球団職員として採用され、レ軍やブルージェイズでスカウトを歴任。その後、ブレーブスでGM補佐を務め、エンゼルスに招聘された。今回が初のGMだ。
「クラブハウスボーイから、いわば叩き上げでGMになったミナシアンは、エ軍を再建して自身の評価を高めたいのです。WBCの決勝までフル回転した大谷を、約1週間後の開幕投手に。今季から中5日で登板させ、なおかつまだ2試合しか休ませていない。挙げ句、今季は200イニングを投げさせる方針といいますからね。本人の意思と言いますけど、大谷の体を考えたら強制的に休ませてしかるべき。それをしないのは、しょせんは自分が成り上がるためのコマとしかみていないからでしょう」(前出の特派員)
ミナシアンGMは今春のキャンプ中、「交渉のことは公には語らないが、彼に長い間ここにいてほしいのは確かだ」と話した。今オフの再契約に前向きな姿勢を見せたものの、メジャーを代表する選手について「トレードで売るつもり」と言えるはずがないし、あくまでも社交辞令だろう。シーズン中のトレードが実現するかどうかはともかく、そういったGMの本音でありスタンスが大谷の今後にプラスに作用するとは思えない。
その大谷は14日のレンジャーズ戦に「2番・DH」で出場。
2打数2安打2得点、1申告敬遠を含む3四球と5打席全てに出塁した。3戦連続複数安打として、連続試合安打を10に伸ばした。
依然として打撃好調で、一回、相手先発で新人左腕ブラッドフォードから右翼線への二塁打を放った。1-3と2点を追う六回は右前打で出塁し、続くドゥルーリーの左前打で二進。レンドンの二塁への当たりが敵失を誘い、打球が転々とする間に一気に生還した。3点リードの九回は四球を選ぶと、二盗を決めて後続の安打でホームを踏み、ダメを押した。
チームは7-3で同地区のライバルを下し、3連勝。