著者のコラム一覧
宮崎紘一ゴルフジャーナリスト

2021年からルール制定 プロの距離計測器使用はゴルフの本質を否定するか

公開日: 更新日:

「これじゃあ、おれたちと変わらないじゃないか」

 国内ツアーを観戦しているギャラリーや視聴者からこんな声をよく聞く。男女プロが「距離計測器」を使ってプレーする姿を見てのものだ。

 これは世界的な潮流で、全英、全米ゴルフ協会が2021年5月から、大会独自の判断で「距離計測器」の使用を認める特別ルールを制定。日本もそれに準じて許可した経緯がある。

 厳密にいえば、距離全般の測定はOKだが高低差の測定は「NO」という新ルールの背景には「スロープレー防止」があるのだが、これはゴルフという競技の本質を否定するものではないか。

■設計家の苦労は水の泡

 ゴルフコースの設計家は、樹木やマウンド、バンカー、打ち上げ、打ち下ろしの高低差などでプレーヤーの目を惑わせ、コース攻略を考えさせる。

 例えば、ガードバンカーなどのハザードからグリーンまで、距離があれば実際の距離より短く見える。逆に、ピンまで150ヤードだとしても、グリーン奥の樹木が低かったり、逆光のときは実際の距離以上に見える。「罠」ではないが、打つ方向やグリーンの位置が見えないブラインドホールでは想像力が要求される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動