米国西海岸を揺らす大坂なおみ 醜聞さえも女子テニス界にプラス効果もたらす存在感
■何をしでかすか分からない?
全豪優勝直後のコーチ解任、人種差別抗議のマスク姿で全米制覇、東京五輪ではやみくもに聖火の最終走者で現れ、全仏で負けると「メンタルヘルス」を訴えウィンブルドンはスルー。東レPPOでは棄権勝ちの次に自分も棄権し、やがて、あっと驚く受胎告知……何があってもおかしくない、
ナオミは常に常識の上を飛んできた。ビリー・ジーン・キングは、スキャンダルもまた女子テニスの発展に貢献したと書いている。
いま日本のテニスは瀕死状態だ。錦織圭に復帰のメドは立たず、メディアは後退し、頼みのWOWOWさえNBAと再契約して後ずさりの気配。杉山愛女子代表監督は「(大坂から)連絡はないし連絡をとることもしません」と開き直ったが、「(苦手なクレーの)パリ五輪に興味がある」とSNSが発せられるや、協会役員は揉み手・浮足で「代表入りは可能です」……既にナオミ・ワールドなのだ。
「ナオミ・カム・バック」という歌があった。調べたら「ナオミの夢」がヒットしたのは1970年、大阪万博の年だった。