出雲駅伝でドーピング違反が判明…大学駅伝界に忍び寄る禁止薬物の影に「箱根」が呑まれる日
「今回発覚したのは出雲駅伝ですが、異常な人気ともいえる箱根駅伝を走るか、走れないかは、選手の将来に多大な影響を及ぼす。記録がいい選手なら旭化成、トヨタ、富士通、ホンダといった一流企業へ進める。今年、青学大の優勝に大きく貢献した太田(蒼生=3年)君は、プロランナーを目指していると聞いたが、スポンサーに手を挙げる企業はたくさんあるでしょう。陸上は大学で終わりと決めている選手も、箱根は是が非でも走りたいが、本戦に出られるのは1大会にわずか10人。チーム内の競争に勝たなければなりません。日頃の練習で持久力が向上するような薬物に手を伸ばす選手が出てきても不思議ではない。箱根にはそれだけの魔力がある」
昨年は日大アメフト部で大麻と覚せい剤使用が発覚し、東農大ボクシング部員も大麻を使い、複数の逮捕者が出た。4年前には東海大硬式野球部と日大ラグビー部員の大麻使用もあった。
大麻や覚醒剤と長距離ランナーが記録欲しさに使うクスリは別物とはいえ、若者の禁止薬物に対する抵抗感が低くなっている現状を大学の指導者たちは懸念している。
正月の風物詩となっている箱根駅伝に黒歴史が刻まれる日は来るのか。
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