アジア杯現地ルポ 石井正忠監督率いるタイ代表の2026年W杯出場は極めて難しい
何事にも細かく管理したがる日本人気質からすれば到底、理解し難いことではあるが、彼らはこれで良いと思っているのだから仕方がない。ビジョンを持って強化を図っていくという理念は、この国のフットボールには存在しないのかも知れない。
■3月にはW杯予選で強豪・韓国との大一番
アジアからの出場枠が8.5に拡大する2026年の北中米開催ワールドカップで、タイ代表は史上初めてとなる本戦出場を目指しているが、予選2試合終わって1勝1敗。3月には強豪・韓国代表との大一番を控えている。
アジアカップでは招集が叶わなかった看板選手たちが戻ってきさえすれば、最終予選へ勝ち上がれる可能性はない訳ではないだろう。ただ……今の流れのままでは、本戦出場は極めて難しいと言わざるをえない
タイには国内リーグ、スタジアムが連日盛況で湧いた、華のあった10数年前の姿はもうない。
隣国のライバルたちは、独自の手法を持って強化を進めている。そんな中、タイサッカーはのらりくらり、同じことを繰り返しながらゆっくりと歩む姿……好き嫌いは別として実にタイらしい。