アジア杯現地ルポ 石井正忠監督率いるタイ代表の2026年W杯出場は極めて難しい
実際、初戦(キルギス戦)、2戦目(オマーン戦)と自らの持ち場付近でより良さを発揮するクリサダやサーラットといった定位置確保組をベンチに置き、ピーラドンやウィーラテップといった<走れる>選手をスタートから起用している。
また1トップのスパチャイを筆頭に、やっとこさ揃った<兄弟デュオ>スパチョーク&スパナットの前線からのプレッシャーは、短い準備期間の中でもチームに落とし込んだことはうかがえた。
そう、元旦に国立競技場で見た、あの脆かったタイ代表(日本代表に0-5負け)ではなくなっている。
言わずと知れたスーパースターのチャナティップ、35歳ながら決定力は群を抜く<神様>ティーラシンをともに怪我で欠き、またエカニットは招集メンバー発表後に離脱した。
攻撃のスイッチを入れられる彼らを呼べなかったことは、非常に残念だったはずだが、石井監督のチームオーガナイズは評価すべきであろう。
グループステージ2試合で失点はゼロ、先ずは守備の整備から着手したことは数字が表している。 が、しかし、攻撃に変化がない。