アジア杯現地ルポ 石井正忠監督率いるタイ代表の2026年W杯出場は極めて難しい
カタール開催のアジアカップが真っ只中だ。
筆者も現地を訪れているが、これでもか! というほどに日々、中東開催の凄みを地肌で感じる毎日である。
ドーハ最大の繁華街「スーク・ワキーフ」で特に目につくのが、ペルシャ湾岸諸国から大挙して集ってきたファンの勢い、そして数たるや……。
出場24カ国の顔ぶれを眺めてみても、11カ国が中東からの出場国だ。陸続きの隣国、対岸のイランからも飛行機に乗れば2時間の距離、この状況に納得である。
東南アジアからはタイ、ベトナム、インドネシア、マレーシアの4カ国が参戦している。中でも、2023年11月に石井正忠氏を新監督に迎えたタイ代表は、より注視している存在だ。
■兄弟デュオが前線からプレッシャーをかける
アジアカップの先発メンバーから、新監督の意図が読み取れる。前任者のブラジル人指揮官が重用してきたレギュラー組を軸には置くものの、より持久力を活かし、ハードワークできる選手を好む傾向が強いことである。