新入幕・尊富士が64年ぶり11連勝 アマチュア時代から追い続けた先輩横綱の背中
師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と同じ青森県出身。中学時代に伊勢ケ浜部屋の力士たちと知り合い、照ノ富士に心酔。鳥取城北に相撲留学をしたのも、照ノ富士の背中を追ったからだ。
尊富士がここまで成長したのも、横綱の背中と無縁ではない。
「尊富士の高校3年間は、照ノ富士の前回大関時と被っている。つまり、何度も膝を壊しながらも諦めず、時にはリハビリのために母校を訪れ、奮闘する姿を尊富士は目の当たりにしていた。照ノ富士も才気ある母校の後輩を気にかけていましたので、感化されたのも不思議じゃない」(角界関係者)
土俵上でこそ集中力を切らさないが、取組前の支度部屋では気負う様子もなく、リラックスムード。これも照ノ富士譲りともっぱらだ。
大鵬の記録に追いついたことについて、「嬉しいと思いますし、記録よりも記憶に残れる力士になりたい」と話した尊富士。もし、新入幕で優勝ならば、1914年の両国勇治郎以来、110年ぶりの快挙となる。
後世に名を残し、ファンに語り継がれる力士になれるか。