巨人・阿部新監督が見せた投手整備力 “マシンガン続投”廃止でベンチの空気も様変わり

公開日: 更新日:

「特に、ルーキーの西舘を勝ちパターンの『七回の男』に抜擢したのは阿部監督の大ヒットになりそうです。制球の不安がなく、ストライクゾーンで勝負できる球威と球のキレがある西舘は十分に重責を担えます。役割を固定することで、新人でも力を発揮しやすい環境を整えた。さらに感心したのは、阿部監督が3戦目の試合で西舘をベンチ入りさせなかったこと。3連勝を狙うなら外せないはずですが、思い切った決断です。先を見据えている証拠で、リリーフ陣に決して無理をさせずに、1年間のシーズンを考えたプランを描いているとのメッセージです」(橋本氏)

 昨年は、最後までリリーフ陣の役割が固定されず、打たれては交代、打たれては交代の起用が「マシンガン継投」と揶揄された。そうやって疲弊した救援陣の防御率はリーグワーストの3.81。阪神は2.37で、ここでも大差をつけられた。

「阪神に2勝1敗と勝ち越し、大きく負け越した昨年の嫌なイメージは払拭できた。シーズンはまだ始まったばかりで、当然、チームの好不調の波は出てくる。ただ、打線は粘り強く1点を奪いにいき、守備では堅実に確実にアウトを積み重ねていく。投手陣は役割をはっきりさせて、決して無理はさせない。阿部監督が目指す、当たり前のことを当たり前にやる野球を愚直に求め、選手が実践していけば、少なくとも昨年までのように優勝争いの輪から外れることはない。そう思わせるスタートにはなったと思いますね。阿部監督が勝って喜ばず、ベンチで不満そうな表情を浮かべることもなく淡々としているのもいい。選手がベンチの顔色をうかがうように汲々としていた昨年までと違って、ノビノビとプレーしている印象も受けた」

 とは、前出の高橋氏。

 ファンがイライラする試合は格段に減りそうではある。

  ◇  ◇  ◇

関連記事【前編を読む】…では、野手の変化についても詳しく報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  2. 2

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 3

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  4. 4

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の立場を左右する? サイ・ヤング賞左腕が復帰へいよいよ秒読み

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希「負傷者リスト入り」待ったなし…中5日登板やはり大失敗、投手コーチとの関係も微妙

  2. 7

    なぜこのタイミング?巨人オコエ瑠偉、増田大輝だけが「実名報道」されたワケ…違法オンカジ騒動で書類送検

  3. 8

    オリ&ソフトBが前田健太獲得へ虎視眈々!日米交渉ついに解禁も古巣広島に強力対抗馬出現で争奪戦に

  4. 9

    プロ野球の違法オンラインカジノ「汚染選手」はもっと隠れている!書類送検のオコエ瑠偉、増田大輝はまだマシ

  5. 10

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  4. 4

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  5. 5

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  1. 6

    森友文書の一部欠落で財務省が回答…公表された概要リストに「安倍昭恵」の名前

  2. 7

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 8

    早実初等部を凌駕する慶応幼稚舎の人脈網…パワーカップルを惹きつけるもう一つの理由

  4. 9

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  5. 10

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ