大量リードで「野手」からフルスイング…大谷51号弾は“不文律の掟”に抵触しないのか?
そこに行くと大谷である。51号を打ったのはドジャースが14ー4と大量リードして迎えた九回。しかも、マウンドに立っていたのは内野手のブルーハンだった。大差で、しかもストライクを取るのもおぼつかない野手が、2ボールナッシングから投じた高目のボールを「待ってました」と言わんばかりにフルスイングしたのだ。
果たしてアンリトンルール破りとして報復の対象となるのか。
大リーグに詳しいスポーツライターの友成那智氏は「なるかならないかで言えば……」と、こう話す。
「ならない、でしょうね。確かに野手が登板する時は大差がついているので、打者も手を抜くことが多い。ニコニコ笑いながら空振りをする選手もいる。大谷も野手を相手にするときは本気でスイングをしないことが多い。ただ、こうした不文律はその場の雰囲気や流れ、勢いで問題視されないことも多々あります。エンゼルスのレンドンは右打者ですが、野手が登板した時に左打席に立ち、ホームランを打ったことがある。この時も『すごい!』という声が大半で、むしろお祭り騒ぎになったほどです。今回は大谷の記録もあったので、問題視されることはないでしょう」