《大谷ひとりが背負うとんでもなくデカい重圧》…ドジャースが崖っぷちで監督解任論再燃
地区シリーズ第3戦に敗れ、1勝2敗とパドレスに王手をかけられたドジャース。
地元紙の「ロサンゼルス・タイムズ」(電子版)は「忌まわしい10月が繰り返されようとしている」と報じた。地区優勝しながらいずれもプレーオフ初戦の地区シリーズで姿を消した昨年と一昨年の二の舞になりつつあるというのだから、レギュラーシーズン終盤に複数の米メディアから噴出した「プレーオフで早期敗退した場合はロバーツをクビにする可能性がある」という監督解任論が再燃する可能性も出てきた。
第3戦までの地区シリーズでハッキリしたのは、対戦相手のパドレスが大谷封じに血道を上げ、それが現時点では奏功していることだ。
日本時間9日、第3戦の大谷は初回を含めて4打席中3打席は回の先頭で、一発のある大谷の前に走者を出さないことを徹底。大谷に対しては低め変化球を内外角に投げ分けるか高め速球で、この日は4打数1安打に抑え込んだ。
プレーオフに入ってからのチーム防御率はパドレスの3.48が12球団中6位なのに対し、ドジャースの7.27はワースト。投手陣でパドレスに劣るドジャースは戦う前から「打ち勝たなければ勝負にならない」といわれていた通りで、実際、大谷が打たなければ勝負になっていない。
ベッツ(32)は3試合で10打数2安打、1本塁打、1打点。見せ場はこの日、先制のソロ本塁打を打ったくらい。右足首を捻挫しているフリーマン(35)は11打数3安打も打点0。MVPコンビはからっきしだし、3戦目に追撃の満塁本塁打、1戦目に逆転の適時打を放つなど3試合で6打点のテオスカー・ヘルナンデス(31)がいるとはいえ、いずれも大谷が安打でつないだからこそだった。
ドジャースは11年連続プレーオフに進出中ながら、その間、ワールドシリーズを制したのは20年の一度だけ。オフに大谷と山本由伸(26)を獲得、FAランキングの1、2位を独占したことによって今年こそ世界一という機運が盛り上がったとはいえ、フタを開けてみれば大谷のバット頼み。監督解任論が再燃しそうな危機的状況でますます、大谷ひとりにとんでもなく大きな重圧がかかっていることになる。