今季の巨人は怖くない!エース消え、絶対的守護神は宝の持ち腐れ、新助っ人も故障で5位転落
ベテラン偏重でシラけた雰囲気
守備面の不安も露呈している。この日の中堅ヘルナンデスの手痛い後逸の場面もそう。巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言った。
「エラーは仕方ないとして、問題はその後です。後逸してフェンス手前まで転がった打球をヘルナンデスが自ら追いかけた。あれでは打者走者を悠々本塁までかえしてしまう。普通は右翼の若林か左翼の長野がカバーに走らないといけないのに、それを怠った。40歳の長野がカバーに走るのは無理だろうが、そもそも長野や36歳の坂本がスタメンを張り、若手が先発から外れていることで、チーム一丸という雰囲気がないように見える。結果が出ていないベテランの偏重起用は、チームをシラけさせることがあります」
他球団のスコアラーがこう指摘する。
「エース戸郷が抹消されたのには驚いたが、若手、中堅も左腕・石川は他球団が慣れてきたし、井上や赤星も勝ち切れない。打線も状態がいいのは岡本と吉川くらいで、若手もこれといって成長しているわけではない。高いチーム打率(.263)ほど怖くない」
この日、新助っ人のトレイ・キャベッジ(27)が左手親指を負傷した影響で欠場した。
12日広島戦の八回に、一、二塁間へのゴロを放って一塁ベースを駆け抜けた際、一塁手の田村と交錯。阿部監督は「あんまり(状態が)良くなかったので、今日帰らせた。明日検査に行くと思う。転倒した際に、指をついちゃっていた」と表情を曇らせた。13日現在、打率.309でリーグ8位。下降線だったとはいえ、開幕ダッシュを牽引していただけに、離脱なら痛い。
戸郷が消え、絶対的守護神は使い切れず、新助っ人も故障で5位転落ーー。開幕して一巡で、巨人に暗雲が垂れ込めている。
◇ ◇ ◇
巨人は他にも大きな懸念を抱えている。18年から昨年まで巨人に在籍していた志田宗大スコアラーが、今季から中日に移籍。投手陣に激震が走ったという。いったいなぜか。それが引き起こす「最悪の事態」とはーー。
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