もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと
清原和博さんは「厳しい体罰やしごきを乗り越えてきたから今の自分がある」とあちこちで言っていた。多くのOBは「あの頃はきつかったけど、あの体験があるから今の自分がある」と口を揃える。当時は当たり前だった上級生からの「しごき」をいい思い出として振り返るOBは多い。
一方で桑田真澄さんは「体罰を受けなかったおかげで一番成長した」と明かしている。世間一般では、桑田さんの意見の方が正論だ。PL野球部の悪しき伝統が時代に合わなくなり、淘汰されたということだろう。
僕は精神力は鍛えられたと思うが、もし中学3年からやり直せるなら、PL学園には入学しない。一から野球を教えてもらって感謝はしても、厳し過ぎる上下関係や寮生活はきつかったし、もっとのびのび野球ができて、中心選手として自分の思うようにプレーができる大阪や兵庫で2番手から3番手の高校を選ぶと思う。
とはいえ、今でもOB会総会や懇親会に出席しているように愛着はある。PL学園の名前が世の中から忘れられ、消えてしまうのは寂しい。野球部が復活して欲しいと願うが、学校の存続自体が危うい状況で、打つ手がないのが実情だ。