“被害者”宮川が否定し混沌 女子体操パワハラ問題は第2章へ

公開日: 更新日:

 不自然さがつきまとう。体操女子のパワハラ騒動だ。

 リオ五輪代表の宮川紗江(18)に対し、指導する速見佑斗コーチ(34)が繰り返し殴るなどの暴力行為を行っていたとされる問題。日本体操協会は同コーチを無期限の登録抹消処分としたが、事実なら当然だろう。

 が、これに対し、なんとパワハラを受けていたはずの宮川が弁護士を通じて直筆文書を発表。「私は速見コーチに対して、パワハラされたと感じていません」と被害そのものを否定したからややこしい。しかも、“被害者”の宮川がなぜか、所属先「株式会社レインボー」との契約を解除され、無所属での活動に追い込まれたのだ。

 体操界の師弟関係について、ソウル、バルセロナ五輪メダリストの池谷幸雄氏はこう言う。

「体操は種目が多い分、練習時間も長い。命にかかわる危険な動きも多いので、他のスポーツと違って体操は器具を使ってひとりで自主練習することができません。コーチがつきっきりとなるので、選手にとって幼少期から教わるコーチは親以上の存在になります。速見コーチは一生懸命で熱心な指導者。宮川選手は速見コーチをすごく信頼していた。楽しくニコニコやれたらそれが理想ですが、体操は集中力や緊張感の欠如が重大なケガや生命の危機につながる。そうならないよう、声が大きくなったり厳しく叱咤する。愛情があってのことです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」