「修羅場の極意」佐藤優著
外交と政治の修羅場をくぐり抜けてきた著者が、自らの体験を語りながら、人生のサバイバル術を伝授する生き方テキスト。
氏が国内で経験した最大の修羅場は、鈴木宗男事件に巻き込まれ、激しいバッシングを受け、拘置所生活を送ったときだという。そのときにキリストの知恵が修羅場から抜け出すのに役立つことを再発見したという。「敵を愛せ」というイエスの言葉を読み解き、「敵を愛するという気構えを持つことによって、戦いを有利に進めることができる」と説く。その他、マキャベリの「君主論」や、ロシア文学者で思想家の内村剛介の言葉など、先人の哲学思想に学びながら、修羅場の作法を講義。
(中央公論新社 800円)