「ラストワルツ」村上龍著

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 最近、読書量が減った理由のひとつに、面白い本が少ないことがある。現代はITの進歩と国際政治や経済の進歩が速すぎて出版がそれを消化できない。読者も原発の安全性などさまざまなことがよく分からず不安なため、占いとか食べ物などのどうでもいい本に興味が向かうのだ。大多数の若者は、どんなトレーニングをしてどんな職種を目指せばいいか分からない。大多数の中高年もどうやって老後を生きればいいのか、不安に怯えている。「最大の問題は『一般的な解がない時代』をこれまで誰も経験していないということだ」

 予測が難しい時代を鋭くえぐる村上龍の18のエッセー。(KKベストセラーズ 1300円+税)


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