「古代倭王の正体」小林惠子著

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 記紀(古事記・日本書紀)と、中国や半島の史書を照らし合わせながら、邪馬台国、そして倭国の実像と興亡を明らかにしていく古代史概説書。

 中国の古い史料によると、紀元前11世紀には倭人といわれる民族が既に存在し、殷の滅亡と周の建国を知って朝貢してきたことが記されている。邪馬台国の所在地を奄美大島とする著者は、周の要求に応じ、倭人が特産の桑の木と蚕を献上したのではないかという。

 奄美大島では現在も大巫女をフミコと呼び、そのフミコが卑弥呼へ転化したと解説。エジプトの太陽神信仰と邪馬台国の関係や、安息国の大夏から南下した休氏とする天皇家のルーツなど。3000年をさかのぼり、周辺国と日本との関係を読み解いていく。(祥伝社 860円+税)


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