「地形で解ける!東京の街の秘密50」内田宗治著
地形を3D化した凸凹地図を眺めながら東京を読み解く地理エッセー。
秀吉から関東八州を与えられた家康は、なぜ飲み水にも困る江戸を根拠地に選び、荒廃した江戸城に入ったのか。実は大阪城の地図を時計回りに90度回転させると、江戸城付近と地形が似ているのだという。どちらも尾根筋が城に向かって真っすぐに伸びている。その尾根筋が城の守りの要となる上、江戸の場合は、尾根筋の高低を利用して上水やその分水の建設が可能になり飲み水の問題を解決してくれたのだ。
他にも、立地のいい場所を神社が独占している理由や実は6つの峠を越えているという山手線など、身近な話題から、地形を利用した先人たちの知恵や工夫、技術を解説。(実業之日本社 800円+税)