「定年準備」楠木新著
第二の人生は心や体が喜んでいる状態や、「いい顔」で過ごす時間が大切であって、目標達成は必ずしも必要ないと説く。しかし、実際には多くの人が定年後の環境のギャップの大きさに困惑する。そうならないためには、定年前から働き方を修正するべきで、定年後は実は50歳から始まっているのだ。
一方で、仕事はもちろん、ボランティアや地域活動などの新たなステップに踏み出す場合に共通しているのは、計画的な意思決定ではなく、人との偶然的な出会いの力が働くことが多いことだ。再就職、地域や家族との人間関係の再構築など、第二の人生をより良く生きるための具体的なヒントを示す。
(中央公論新社 820円+税)