「駄目な世代」酒井順子著
昭和41年、丙午生まれの著者は自分の世代はダメな世代ではないかと感じている。迷信から出生率が低かったため受験戦争は楽々通過。バブルの最中に巡ってきた就職活動は売り手市場で、苦労知らずで大人になった。昭和の偉大な先輩たちが引っ張ってくれたこともあり、50歳を過ぎても「後輩気分」が抜けてない、と指摘する。
さらに10代の頃「若い=偉い」という価値観が刷り込まれたため、「若くありたい、そのためにはお金を惜しまない」のもこの世代。美魔女ブームも相まって、昔ならそろそろ死に支度、という頃にヌードを披露する自分たち世代の末路を著者は心配する……。
苦労知らずゆえに、気のいいところがある41年生まれを分析した新・世代論。
(KADOKAWA 1400円+税)