「偉い人ほどすぐ逃げる」武田砂鉄著

公開日: 更新日:

「復興五輪」という言い方が復興の後押しになるかという質問に、東日本大震災の被災者の約6割が「後押しにならない」と答えた。安倍首相は「(福島原発の)状況はアンダーコントロールされている」とホラを吹き、JOCの竹田会長は「皆さんが想像する危険性は東京にない」と東京五輪を招致したが、福島原発の汚染水は100万トンに達し、保管容量の上限に達した。地元の住民は汚染水の海洋への放出を恐れており、この状況と、復興の象徴としてのJヴィレッジからの聖火リレーは相いれない。そうなるとどちらかの印象を薄める必要がある。それは汚染水のほうなのだ。

「偉い人」の言葉の劣化に対する鋭い一撃。

(文藝春秋 1760円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは