「買い負ける日本」坂口孝則著
「買い負ける日本」坂口孝則著
コロナ禍はグローバルサプライチェーンを直撃。2021年には、電子部品や材料、配線用部材、基板、さらには労働者や製品を運ぶ物流まで、ありとあらゆるものが不足する異常事態に陥った。強固な自動車産業のサプライチェーンシステムでさえ立ち往生した。
これまで食料に関するものが主だった「買い負け」が、今ではさまざまなものに広がり、多くの日本企業に影響を及ぼし始めている。その原因は、コロナ禍やウクライナ戦争のような外因だけではないと著者は指摘する。
本書では、半導体をはじめ、木材や液化天然ガス、そして食料や労働力までさまざまな品の「買い負け」の現実を紹介しながら、その原因を分析し、30年も停滞し続けている日本企業の体質にメスを入れる。
(幻冬舎 1034円)