「逆ソクラテス」伊坂幸太郎著

公開日: 更新日:

「逆ソクラテス」伊坂幸太郎著

 プロ野球のペナントレースも終盤、首位争いを繰り広げる2チームの試合をテレビで見ていた加賀は、小学校時代の同級生・安斎のことを思い出す。

 6年のときに転入してきた転校生の安斎は、同級生の草壁をバカにする土田に面と向かって「僕はそうは思わない」と反論。加賀にとって今までにないタイプの同級生だった。クラスを仕切る土田が草壁をバカにした発言をするのは、担任の久留米が日ごろから皆の前で草壁を見下した言動をするからだと安斎は言う。

 そんな久留米の先入観を覆すため、安斎はある計画を立てる。憧れの的の女子・佐久間まで加わり、いよいよ計画を実行に移す日が来た。(「表題作」)

 少年を主人公にした5作を収録したアンソロジーで、第33回柴田錬三郎賞受賞作。

(集英社 792円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  3. 3

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  1. 6

    フジの朝ワイド「サン!シャイン」8時14分開始の奇策も…テレ朝「モーニングショー」に一蹴され大惨敗

  2. 7

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  3. 8

    セレブママの心をくすぐる幼稚舎の“おしゃれパワー” 早実初等部とアクセスや環境は大差ナシ

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上