「日本が滅びる前に」泉房穂著
「日本が滅びる前に」泉房穂著
兵庫県明石市の前市長が、自らの実践とその政治理念を語り、日本再生への道を説いたテキスト。
氏は在職時に「子どもは未来」を街づくりの基本とし、18歳までの医療費や第2子以降の保育料など「所得制限なしの5つの無料化」をはじめとする市独自の子育て支援策を実施。その結果、10年連続の人口増、8年連続の税収増を実現。今では全国の市町村で明石市の施策を取り入れる動きが広まっているという。
本来は国がすべきことを、なぜ地方の自治体がせざるを得なかったのか。その原因は、上意下達の日本のピラミッド型社会の構造にあると指摘。このままでは国の形を失ってしまうと危惧し、一番真ん中に市民を置いた「市民ありき」の同心円状社会への変革を提唱する。
(集英社 1100円)