(1)手を合わせ白粉を顔に掃く
九ツ(正午)の昼見世が始まるまでの吉原は、女郎たちにとって束の間の休息だ。早朝、泊まり客を追い出して、その後ひと眠り。目覚めてからは、廓内に設けられた湯屋に行ったり、最近、無沙汰の客に文など書いたり、朋輩と菓子を食べつつ、おしゃべりしたりしながら過ごす。
いつもと変わら…
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