(2)腕のいい産婆は声がいい
お利久の予言どおり、お鶴のお産は長引きそうだ。
夜八つを過ぎてもまだ、子壺の口は思うように開かない。間をあけて襲う痛みも、次第に弱まってきているようだ。
やはり子が、下りてこない。お鶴の手首に触れてみると、脈が速すぎた。お産に時がかかれば、それだけ妊婦の体力は削…
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