「桃色じかけのフィルム」鈴木義昭著

公開日: 更新日:

「桃色じかけのフィルム」鈴木義昭著

 1962年に誕生した成人指定映画「ピンク映画」は、アダルトビデオの登場まで約半世紀にわたって膨大な作品が作られ、多くの才能も生み出してきた。しかし、その作品の多くは失われ、行方も分からない。

 そんな埋もれたピンク映画作品を掘り起こし、作品にまつわる物語を紹介するルポルタージュ。

 最初に登場するのは神戸映画資料館に寄贈のため持ち込まれた「色じかけ」という1965年に全国公開された劇映画。寄贈者は、同作の主演女優でストリッパーだった芦原しのぶさんの夫で医師の永山氏だった。2人のなれそめから、妻の死後にフィルムを手に入れた経緯までを追う。

 ほか、ピンクの巨匠といわれた武智鉄二監督の幻の作品「幻日」など、忘れられた名作と監督、女優のエピソードが満載。

(筑摩書房 1210円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動