(99)歌麿が虫と草花を見事に活写
亭々たる背丈の男、どうと樹木が倒れたが如く、神田弁慶橋のたもとの草むらに突っ伏している。
男の右手には焼筆、眼の前に画帳、左手には天眼鏡。息を凝らし、眼も凝らし一心にみつめる先には虫。眼光叢中に徹す、見えるもののみならず、見えざる気配まで写し撮るつもりらしい。
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