春画鑑賞がもっと楽しくなる本特集

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性器が誇張して描かれている理由に迫る最新入門書

 今秋「春画」が沸いている。元首相の細川護煕氏が理事長を務める永青文庫(文京区)で、日本初の春画展を開催しているからだ。春画のグラビア掲載を巡り、「週刊文春」編集長が3カ月休養の処分を受けるなど、巷でも話題沸騰。わいせつか芸術か、の論争はさておき、春画を慈しみ、いとおしむための本をいくつか紹介しよう。

 日本人は根っからのスケベである。カラッと笑い飛ばす、あけすけな性もあれば、オールラウンドな変態性欲を謳歌する自由な精神もある。その証拠が江戸時代に隆盛を極めた「春画」である。今、にわかに注目されている春画の入門編として薦めたいのが車浮代著「春画入門」(文藝春秋 900円+税)だ。

 浮世絵の発祥、多色刷りの技法から春画の成り立ちまで、素人でもわかりやすいよう詳細な解説を展開している。「そんな教科書的なことはさておき」と思うなかれ。素人が最も気になるお題に切り込んでいるのだ。

「なぜ春画の性器は誇張されて巨大に描かれているのか」という疑問である。欧米人は日本男性の性器を「UTAMARO(ウタマロ)」と呼ぶらしい。春画に描かれた巨大な男根に驚愕し、あらぬ誤解を呼んだという話もある。

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