“酒豪俳優”石倉三郎 京都からの誘いに「行くよ」と新幹線で…
行きつけは都内練馬区大泉の東映撮影所そばの赤ちょうちん。お金がないからツマミは夏は枝豆、冬ならおでんのコンニャクひと切れ。それだけで1升空けちゃうんだから、強くもなりますよ。夏なんかは自宅に帰るのがおっくうだから、よく撮影所に戻ってオープンセットに潜り込んで寝たもんです。
その後、東映をやめてコメディアンになり、長いこと修業してようやく食えるようになりました。生き残るのが厳しいこの業界で生きてこられたのは、やっぱりお酒の縁を大事にしてきたからだと思うんです。俺は基本、誘われたら断らないから。
ただし、セリフを覚えるとか、ロケ中とかは飲まないことにしてます。来年公開予定の初主演映画「つむぐもの」のロケを8月に、福井県越前市を中心に12日間行った時もほとんど飲んでない。朝から夜までビッチリとロケが組まれてたってこともあるけど、やっぱり主役だしね。下手なことはしたくないから。
だから、撮影が全部終わり、東京に戻ってから久しぶりに心ゆくまで飲んだ酒のおいしかったこと。ホント、体中に染みわたったなぁ。仕事を終えた達成感、それと心地よい酔い。これがあるから酒はやめられないんだね。