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碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

バラエティー化したNHK紅白は「もう夜9時からで十分」

公開日: 更新日:

連載コラム「TV見るべきものは!!」】

紅白歌合戦」は本来、その年のヒット曲と人気歌手が集合する大型音楽番組だ。しかし今回、並んだ出場者に違和感を覚えた視聴者は多かったのではないか。特にラストの近藤真彦も含め、白組26組のうち7組がジャニーズ系というのは異様だ。井ノ原快彦も「あさイチ」での貢献があるとはいえ、10年連続でジャニーズ事務所からの司会者起用は新鮮味に欠けた。

 また、あちこちのヒットコンテンツの援用も今回の特色だ。まず、民放各局のヒットアニメのテーマ曲が歌われた。次に映画「スター・ウォーズ」の人気キャラクターも出現。ただし演出が凡庸で、サプライズ感もありがたみもありゃしない。先方は新作のPRになったが、「紅白」にとってどんな意味があったのか。

 加えて恒例のディズニーショーだ。ミッキーのキレのいいダンスは見事だが、年始客に向けた東京ディズニーランドのプロモーションにしか見えなかった。そして、さらなるダメ押しが吉永小百合で、映画「母と暮せば」の宣伝とのバーターが露骨でゲンナリした。

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