柳楽優弥が“第2ステージ” 暴力演じたらピカイチの俳優に

公開日: 更新日:

 柳楽優弥(26)が暴力に魅入られたモンスターのような男を演じる映画が評判になっている。「ディストラクション・ベイビーズ」(真利子哲也監督)という、まったくもってぶっ飛んでいる作品だった。

 舞台は四国の愛媛。極めて単純化すれば、柳楽扮する青年が人を殴ったり、人に殴られたりするだけの作品である。その暴力の合間に、申し訳程度に物語がぶらさがっているといった感じだ。

 話といっても、たいしたものがあるわけではない。松山に出てきた男を捜す弟(村上虹郎)に街の札付き高校生(菅田将暉)、ホステス(小松菜奈)らが絡んで男の暴力の行方と歩調を合わせていくだけなのである。

 柳楽が思考回路がショートしたかのように、無機質に暴力を続けていくのにはまったくゾッとさせられる。ただ、その暴力の行き先が極めて意図的に見えるのが面白い。弱い者いじめではないのだ。順繰りに港町の若者、松山に移ってからはとっぽいミュージシャン、高校生のワル、チンピラ、ヤクザと、暴力の矛先が徐々に“グレードアップ”していく。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情