毎晩夢に…ムード歌謡5人組「純烈」と前川清の不思議な縁
歌って踊るムード歌謡のおじさんアイドル5人組「純烈」。平均年齢38歳、元戦隊ヒーロー出身の俳優らで構成され、平均身長183センチのイケメン揃い。世のオバサマを身もだえさせている、グループ結成の裏に――。
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酒井 「純烈」は2007年にボクが思い立ってスタートしたんですけど、きっかけをくれたのは前川さん。ボクは子役出身で07年にある自主映画の撮影で右足を脱臼し、スネを複雑骨折してしまったんです。救急車で病院に搬送され即、手術。医者からは歩けなくなるかもと言われました。それじゃ人を喜ばせるエンターテインメントの仕事は続けられないかもしれない、この先、どうやって家族を食わせていこう……と入院の40日間、呆然としていたとき、なぜか毎晩夢の中に「内山田洋とクール・ファイブ」が出てきて、前川さんが「長崎は今日も雨だった」を歌うんです。前川さんの大ファンだったわけでもないのに。
それである時、ハッと気づいたんです。前川さんもバックコーラスも歩いていないって。歩かなくても人を喜ばすことはできると教えてくれたのかなと。そこで、退院してまだ松葉杖状態の時に「ムード歌謡をやる!」と宣言し、戦隊モノに出演した時に知り合った白川を夜中のファミレスに呼び出して、「一緒に紅白歌合戦、行かねえか」と口説いたのが始まりです。