ピース又吉直樹のぶっ飛んだ発想を支える大喜利的な思考法
番組では、マスカルポーネクリームの上に薄いあめ細工がのったオシャレなスイーツをお題に、それを何かに例えて短歌を詠むことに。あめ細工は最初に割って食べるもの。又吉はその部分を「鏡開き」に例え、「はるかなる 2038年の鏡開きは こうなっていた」と詠んだ。これには俵も「すごい発想の飛ばし方」と絶賛。
又吉は「大喜利ができる力があると色んなところで使えたりはする」(電子メディア「cakes」18年3月17日)と言う。エッセーでも小説を書くときも一緒。この短歌でもそうだろう。
そして「大喜利の答えはお題の中にある」と。例えば一発ギャグを考える時、「会場にいるお客さんが全て笑う一発ギャグをやりなさい」というお題の大喜利が出たつもりで考えていく。
お題が広すぎると思えば、自分でお題に設定を付け加える。例えば「ロマンチックな」を勝手に付け加えて、「会場にいるお客さんが全て笑う、ロマンチックな一発ギャグ」と。そういう思考法だ。
その上で彼が一番やりたいのは、仮に「お茶」というテーマの文章なら、「それを読んだヤツの『お茶』観がちょっと変わっている」(同18年4月2日)ことだと言う。