小日向文世さん“至福の時”はメダカを眺めながらウイスキー
1月19日(土)から全国順次公開された映画「かぞくわり」に出演している小日向文世さん(64)。役者下積み時代から、酒は活力だったようだ。
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劇団(オンシアター自由劇場)に23歳で入ったけど、とにかく食えなかったですね。もうやめようかなって何度も思いました。バイトする時間もないし、家賃も払えないような状況が続いたんです。それでも続けていられたというのは実は芝居の打ち上げでズラリと並んだ酒とごちそうのおかげです。打ち上げで飲んで食べて「また頑張ろう」って思えた。
とにかくいつもお腹をすかせてるワケ。徹夜で仕事して、朝方に西麻布の交差点の「あさ開」という居酒屋に行くんだけど、空腹すぎて、たった1杯で酔っぱらっちゃって。本当に飲まず食わずで貧しくて。酒と聞くと思い出すのはあの打ち上げの酒ですね。自由劇場はだらだら飲んだりしないし、演劇論になったりしなかった。
■唐十郎さんは突然スイッチが入っ恐ろしかった
昔、1回だけ唐十郎さんと飲んだことあるけど、「おい! おまえよ!」って突然スイッチが入る人でね。喧嘩になっちゃいますよね。恐ろしかったです。