著者のコラム一覧
髙橋隆

1949年1月生まれ。学生時代に「走れコウタロー」で知られる「ソルティー・シュガー」の一員としてデビュー。大学卒業後はディレクターに転身し、ビクターエンタテインメントやテイチクエンタテインメントで数々のヒット曲を生み出す。代表作は「ダンシング・ヒーロー」「襟裳岬」「てんとう虫のサンバ」「白いギター」など。現在はフリーの音楽プロデューサー。

森進一「襟裳岬」<後> A面かB面かで意見が真っ二つに

公開日: 更新日:

 結局両A面ということにして、テレビの歌番組では先に「世捨人唄」を一通り歌ってビクターの社長の顔を立てました。1月に発売したので、5月くらいまでは世捨人唄を歌っていたはずです。

 そして途中から「襟裳岬」に切り替えたら、秋から年末にかけてガーッて人気に火がついて、大ヒットしたのはご承知の通り。

 ちなみに「襟裳岬」という全く同じ名前の曲を島倉千代子さんが先に歌っていて、その年の紅白のトリで「襟裳岬」対決になったのが話題になりました。覚えている方もいるのではないでしょうか。

 私にしても「してやったり!」でうれしかったですね。当時の演歌界は北島三郎、村田英雄ら実力者揃いで、普通に作っても勝てない。だから“演歌とフォークの融合”にチャレンジしたわけなんですが、見事、当たりました。

 それに比べて今の演歌は、技巧に走り過ぎていて個性がない。プロの私が聞いても誰の歌なのか区別がつかないほど。カラオケ向けに歌いやすく作ってあるのかなと思うと、ちょっと寂しいですね。

(聞き手・いからしひろき)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ