著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「すぐに帰ろうと」福岡を愛する博多華丸が上京を決めた日

公開日: 更新日:

 それが時折、東京から芸人がゲストでやって来た際、それまで自分たちを大切に扱っていた地元のスタッフたちの「手のひら返し」だった。どうやら、自分たちはリスペクトされていないんじゃないかと思うようになり、華丸は上京を考えるようになった。

 折しも同郷で同期のカンニング竹山が全国区でブレークしていた。決定打となったのは、福岡のとあるローカル局の8時間特番だった。

 東野幸治が司会で第1中継に原口あきまさ、第2中継にはなわ、第3中継に華丸・大吉という布陣。華大の中継には新人ディレクターがつき、オープニングのたった40秒の中継のために、執拗なリハーサルを繰り返した。

 いざ本番という段になると、それぞれの中継で押し、オープニングの時間は25秒に。8時間も放送があるのに、15秒も調整できないような扱いに「もうやだ!」と、35歳で上京を決めた。

「『エンタの神様』に、1回でもオンエアされたら帰ろう」(フジテレビ「おかべろ」19年1月15日)と。


 だが、「エンタの神様」(日本テレビ)は若手芸人のための番組。35歳の彼らは、お呼びではなかった。それでも「R―1ぐらんぷり」(フジテレビ)で優勝し、足がかりをつかんだ彼らは今や、「あさイチ」のMCとしてNHKの朝の顔に。全国に博多弁を発信している。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで