ショーケンに渡哲也が激怒した“東映京都撮影所騒動”の顛末
ショーケンこと萩原健一さん(享年68)が亡くなって、びっくりするようなエピソードがあちこちで紹介されている。
暴れん坊のショーケンのイメージ通りの話が多いが、どこか憎めないことが多い。
僕も、僕しか伝えられない、彼のエピソードを残しておきたいと思う。
その昔、京都の東映撮影所で、ショーケンが撮影の仕事に入っていた。同じ日、渡哲也を筆頭に石原軍団も別の作品で撮影を行っていた。昼休みになって石原軍団が撮影所の食堂に入ったら、テーブルや椅子がひっくり返され、醤油や調味料が散乱していた。オロオロしている食堂のおばちゃんにどうしたのかと聞いたら、「ショーケンが何が気に入らなかったのか暴れて、いま出ていきました」と言う。
それを耳にした渡が、「おい、ショーケンを呼んでこい。ぶっ飛ばしてやる」と大声で指示した。ところが、石原プロのマネジャーが食堂の反対側のドアから顔を出すと、そこで立ち聞きしていたショーケンがもの凄い勢いで走りだし、撮影所から脱走してしまったという。