久保田早紀“引退”の契機 久米小百合さんが聖書を開いた訳

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 プロの歌手になるのは目標でしたし、夢でもあった。デビュー曲から大ヒットしたことといい、幸運の連続でしたけど、沢田研二さんにゴダイゴ、ばんばひろふみさんら、憧れのスターを目の前にしても、本当はダミーなんじゃないかとか、ご本人なのにそうは見えない。こんな経験はめったにないと楽屋にサインをいただきに走ったり、憧れのユーミンにお目にかかったりもしたのですが、どこか別の世界のことで、どこにも身の置きどころのない、明日をも知れない異邦人のような感じがしていたんです。そんなとき、ふと心のよりどころといいますか、リラックスできることが書いてあるんじゃないかと聖書を手に取ってページをめくると、イエスの言葉が目に飛び込んできました。

「だから、明日のことを思い煩うな」

 いつも清く正しく美しくという生き方の模範が書かれているのではなく、迷い、間違ったり、醜くもなる、私のような弱い者に向けて書かれていたんです。あのイエス様も、思うに任せない人の運命を知っていて、気にするなと背中を押してくれている。崇高な、堅苦しいイメージだったのが、一気に身近に感じられ、ボブ・ディランの「風に吹かれて」を聴いたような気分になったのです。

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