8月納涼歌舞伎で手腕発揮「演出家」坂東玉三郎の面目躍如

公開日: 更新日:

 8月の歌舞伎座は納涼歌舞伎で、3部制。

 納涼歌舞伎は、中村勘三郎と坂東三津五郎が始めたもので、それぞれの家にとって重要な公演のはずだが、中村勘九郎は昨年に続いて大河ドラマの撮影のためか、出ていない。そのため弟の七之助が納涼歌舞伎での中村屋の場を死守すべく、3部制のすべてに出ている。

 その七之助を助けるのが坂東玉三郎。納涼歌舞伎は若手中心の座組なので、これまで出ていなかったが、今年は深く関わっている。

 第1部の古典「伽羅先代萩」では、女形の大役である政岡を初役で演じる七之助を指導し、第3部では「新版 雪之丞変化」を自ら演出、主演し、七之助を相手役に起用している。

 まさか、納涼歌舞伎で玉三郎を見るとは思わなかったが、出るからにはいままで誰もやっていないものを見せましょうという意気込みを感じさせる。この若さこそが、納涼歌舞伎のコンセプトにふさわしい。

「雪之丞変化」は長谷川一夫の映画で有名な娯楽時代劇。女形役者が主人公で一種のバックステージものでもあり、それに仇討ちの物語がからむものだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  4. 4

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"

  5. 5

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  1. 6

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  2. 7

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  5. 10

    永野芽郁&田中圭の不倫スキャンダルをスルーするテレビ局の身勝手…ジャニーズの時の反省は?