#MeTooに参加 インリンさんがセクシーを発信し続ける理由

公開日: 更新日:

M字開脚に込めた切実なメッセージ

 さて、台湾生まれのインリンさんは、家族と共に10歳の時に来日。短大時代の読者モデルを経て、グラビアの世界に足を踏み入れた。

 キュートな顔立ちと過激なポーズが注目され、あっという間にトップグラドルの仲間入り。最盛期には1カ月で雑誌グラビア約20誌、毎日3本のテレビ番組収録や生放送出演が続いたことも。メディアで見ない日はないほど引っ張りだこだった。

 かなり稼いだのでは?

「いえいえ、給料制だったので。業界では人並みだったと思います」

 グラビア界がまだ元気だったころ。時代にも恵まれ、待遇面で苦労した記憶はないそうだが、セクシーなコスチュームでの仕事が多かった分、悩みはあったようだ。

「しつこく触ってくる人がいて。肩を抱いてくるどころか、胸元に手を入れられたんですよ。私は一生懸命に仕事をしているのに……あの時は本当につらかったです」

 そういった経験もあり、グラビア時代から「強くてセクシーな自立した女性像」を意識して表現してきた。あの挑発的なM字開脚の裏には、現在の#MeToo運動に通じる「セクハラに負けない」というメッセージが込められていたという。

「女性にも自由なファッションを楽しむ権利があるはず。『セクシーな格好をしているおまえが悪い』なんていうのは女性を見下してますよね。その思いをこれからも発信していきたいです」

 撮られるのが好きで、セクシーであることが生きるためのモチベーションでもある、というインリンさん。母になった今も思いは変わらない。

「やっぱりグラビアが好きだから。何歳までとは決めてませんが、見てくださる方がいる限り続けていきたいですね」

(取材・文=小宮志保/日刊ゲンダイ)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”