著者のコラム一覧
板坂康弘作家

東京都出身。週刊誌ライターを経て、阿佐田哲也、小島武夫が結成した「麻雀新撰組」に加わり、1972年創刊「近代麻雀」の初代編集長。小説CLUB新人賞を受賞して作家デビュー、著書多数、競輪評論でも活躍。

<10>ツキは雑に扱うと逃げていく ドラ牌はどう扱うべきか

公開日: 更新日:

 謎なのは語源である。ドラゴンを短くドラと呼んだ説が有力だが……。

 さて、手役作りの名手だった雀聖・阿佐田哲也さんもドラは大切にした。

 下の牌譜を見ていただきたい。ある誌上対局で阿佐田さんが打ったもの。さまざまな対局での牌譜を、少なからず残した阿佐田さんだが、七対子で数牌のドラを引いたハネ満は、これしかない。珍しい牌譜である。

 だが、背景を読むとイチかバチかの幸運を狙ったものでないとわかる。そこには雀聖らしい読みがあった。

 牌譜を見ると配牌2対子だが、6枚続けて有効牌を引き、8巡目で聴牌した。自摸に逆らわず、自然体で打っている印象。

 このとき阿佐田さんは2位者を大きく引き離してトップだった。無理をする必要はまったくないが、大量点を狙えるなら、トップを確定させるためにもそうしたいという、余裕のある立場だった。

 そこですぐにリーチをかけるのではなく、黙聴で回す。他家から「六萬」が出たら9600点の栄和になる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」