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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

欲望に忠実な奇人 バイきんぐ・西村こそ「真の芸人」だ

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「嫉妬とかじゃないですね。嫉妬じゃなくて、やっぱこいつ面白えなぁと思って見てますよ」(西村瑞樹/フジテレビ「ボクらの時代」10月11日放送)

バイきんぐ」の2人は小峠英二と西村瑞樹(43)とで、それぞれ“ピン”の仕事が多い。小峠はコンビで出演することについて、「西村が隣にいたほうが怖いよ。わけのわかんねぇこと言ったりすんだもん」と笑う。一方、共演したサンドウィッチマンに「自分じゃない人に鋭いツッコミをする小峠を見ると、ちょっと嫉妬しないの?」と問われた西村の答えが、今週の言葉だ。その芸人としての「自我」のなさは驚異的だ。

 オードリー若林は自分が司会だとしたら、ひな壇をどのような座組みにするか選ぶ企画「芸人ドラフト会議」で西村を5位に指名。その理由を「芸能界に執着がない人って番組に必要だと思うんすよ。番組の予定調和がそこでぐるっと壊れるんですよね」(テレビ朝日「アメトーーク!」17年4月13日)と説明した。

 バイきんぐは2012年に「キングオブコント」(TBS)の優勝を機に、小峠が大ブレーク。ある時期のテレビ出演は小峠80本に対し、西村が3本というコンビ格差が生じてしまったが、一部では西村の変わり者っぷりが注目された。

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