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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

「BTS」の兵役問題が波紋…文在寅政権の起爆剤になるか?

公開日: 更新日:

 ところが、9月に新曲「Dynamite(ダイナマイト)」が米ビルボードのシングルチャートで2週連続1位を記録すると、空気が変わる。その経済効果だけでも1兆7000億ウオン(約1520億円)といわれるのだ。韓国人歌手として史上初の快挙で、今月は所属事務所が韓国証券取引所に上場。時価総額は一時11兆8800億ウオン(約1兆900億円)に達した。

 兵役の議論も再燃し、前出の韓国人女性も、「“免除”ではなく、“延期”なら妥当と思う。BTSは韓国経済にも影響をもたらしており、今、兵役に就くのは大きな損失となる」と、以前とは少し違った見解を示した。

 このBTS法案の成立を誰よりも強く望んでいるのは文在寅大統領だろう。経済効果はもちろん、韓国のイメージアップになり、若者の支持も得られるという思惑がある。

「ダイナマイト」は文大統領にとって起爆剤ともいえる。BTS株は上場後に暴落したが、低迷していた文大統領の支持率は兵役法の改正で上昇するかもしれない。一方で、国民の目に“過度な特別扱い”と映れば反発を買い、文大統領の株が大暴落する可能性も。危険をはらんだ爆薬でもあるのだ。

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