長瀬智也「俺の家の話」クドカンが描く介護問題に賛否両論

公開日: 更新日:

 その一方で、認知症介護といった部分に関しては、要介護者を持つ家族や介護職の人から〈介護に関する設定が現実と乖離している〉〈在宅介護に誤解を与える〉などの厳しい意見や、〈介護関連の監修をつけるべき〉〈せめてテロップなどであくまでもドラマ上の設定ですと入れるべき〉という声も。

 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「宮藤さんらしくポップに描いているので、確かに現実で厳しい思いをされている方には〈そんなもんじゃない〉と思うところも多々あるかもしれませんが」と前置きしつつ、こう続ける。

「あまりにも細かく描くと持ち味のポップさが損なわれてしまうので、フィクションとしての許容範囲内で描いたと思います。IWGPから“クドカン×長瀬”のファンというコアな層も、そろそろ親の介護や遺産相続について他人事ではなくなってきているはず。これまであまり意識していなかったり、あえて考えるのを避けてきた人たちにとっては、考えるきっかけづくりにもなるのでは。実際、ネット上では〈放送後、親と今後について話してみました〉なんて書き込みも見かけました」

 厚労省のHPによれば、現在65歳以上の4人に1人が認知症もしくはその予備軍であるという。コロナ禍でヘトヘトになっていようが、介護問題は避けて通れない。「俺の家の話」は、そういう現実から目を背けてはダメ、というメッセージも込められているのかもしれない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり