河口恭吾さん アフリカ大陸で家族と一緒に命のダイナミックさを体感したい

公開日: 更新日:

河口恭吾さん(シンガー・ソングライター/46歳)

「桜」のヒットで04年に紅白出場を果たした河口恭吾さんにとって今はデビュー20周年イヤー。コロナ禍の昨年からは意欲的なコラボ企画を配信している。これからやりたいことは……。

  ◇  ◇  ◇

 昨年からはゲストとのコラボ作品を手掛けています。第1弾は昨年11月にミュージシャンの浜崎貴司とコラボした「マイ・アイデンティティー」、第3弾が6月の片岡鶴太郎さんに作詞していただいた「ぬれ椿」です。

 そして、今月15日の第4弾「Stay Blue」はシンガー・ソングライターの川崎鷹也さんとのコラボ。きっかけは僕のラジオの番組に川崎さんがゲストでいらしてくれたことで、ぜひ一緒にできたらいいなと思いまして。最近はシンガー・ソングライターの活躍が話題ですが、川崎さんは男性ではトップランナーです。

「桜」がヒットし、その後、バラード以外のいろんなジャンルや、興味が向くことを試行錯誤しながら20年間やってきましたが、今はそれでよかったんだと思っています。これからもいろんな自分の中にある方向性を追求していきたいですね。

 現在、アルバムを制作中で他の方に作詞を依頼していますが、これは自分の試したい可能性の一つ。自分で詞を書く一方で、自分にはない言葉を歌いたい、新しい世界観を歌いたいという欲求が同時に湧いてきます。

 でも、作詞を頼む仕事は難しいですね。自分が書いた詞に対して、レコード会社や事務所のスタッフにダメ出しされ、書き直しすることがあります。「書き直し」と言われた時の気持ちは僕もわかりますから、自分が詞を発注する立場になってみて、伝える難しさを実感します。決まった枠組みの中で、どういうふうに表現してほしいかを、作家の方にどう伝えるかは別の技術だなって感じます。今後もっとそれを磨いていこうと思います。

 普段なら日本中いろんなところへ行って、自分の曲を聴いていただくのですが、今はコロナ禍でできないから、改めて日本を音楽で旅してみたいですね。

 僕は沖縄が好きで、以前、読谷村に住んでいたこともあります。今でも村の人たちと仲良くしています。読谷村は沖縄中部にある、日本で人口が一番多い村です。琉球陶器の人間国宝を輩出したり、楽器の三線の始祖といわれる「赤犬子」の生誕の地だったり、歴史的文化的に重要な土地柄です。沖縄人としての誇りを持ちながら村を次世代につなげていこうと思っている人がたくさんいます。三線は弾けないけど、なんともいえない音色が魅力的で、行くと最後にはみんなで踊って盛り上がります。

 外国にも出かけたいですね。これまでアメリカ、イギリス、アイルランド、中国には行きましたが、今後はアフリカに行ってみたい。

ワクチンで高熱が出て命の儚さを…

 先日、コロナワクチンの2回目を接種後、副反応の高熱で寝込んでしまいました。その時、窓の外でヒグラシが鳴いているのが聞こえて命の儚さを感じました。コロナで死ぬこともありますが、がんや病気で亡くなったり、交通事故で突然命を失うこともあります。生きていくことは改めてゼロリスクではないと考えました。

 40代後半、人生の折り返しに入って死ぬまでにやりたいことを聞かれたら、やはりアフリカ大陸に行って、命のダイナミックさを体感したい。人は人生の有限を実感しながら、根源的な命は結局、わからないまま死んでいく。答えが欲しいのではなく、圧倒的なスケール感で命の営みを体中で感じてみたいということ。アフリカの大自然の中で守衛が一人だけいて、グランピングができる場所があると知人から聞きました。そこで家族と一緒に過ごしたいですね。

■欲しかったミニクーパーを即買い

 趣味といえば、3年前の夏、ツアー先の高松で中古のミニクーパーを買いました。都内でずっと探していたのですが、高くて、いい車が見つからなかった。

 そんな時に高松で宿泊したホテルの隣にたまたまローバーのディーラーがあって、展示してあった95年式のグリーンのローバーミニが気に入り、即買いしました。走行距離は6万キロぐらい。

 陸送で東京まで持ってきてもらい、修理できるところは修理して。まだ子供が小さいので、家族4人でギューギューになって乗って、遠出してみたいです。

(取材・文=浦上優)

◆デビュー20周年イヤーのコラボ企画、第4弾リリース「Stay Blue」(シンガー・ソングライター、川崎鷹也とデュエット)

◆コンサート「20th annive.河口恭吾 ALL YOUR SONGS」(12月11日、渋谷duo MUSIC EXCHANGE)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「アッコにおまかせ!」存続危機 都知事選ミスリードで大炎上…和田アキ子には“75歳の壁”が

  2. 2

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  3. 3

    石丸伸二氏に若者支持も「上司にしたくない?」…妻や同級生の応援目立った安野貴博氏との違い

  4. 4

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 5

    日テレ都知事選中継が大炎上! 古市憲寿氏が石丸伸二氏とのやり取り酷評されSNSでヤリ玉に

  1. 6

    松本人志の“不気味な沈黙”…告発女性が「被害受けた認識ない」有利な報道に浮かれないワケ

  2. 7

    石丸伸二氏は都知事選2位と大健闘も…投票締め切り後メディアに見せた“ブチギレ本性”の一端

  3. 8

    東山紀之はタレント復帰どころじゃない…「サンデーLIVE‼」9月終了でテレビ界に居場所なし

  4. 9

    安藤美姫が“不適切キャラ”発揮ならメディアは大歓迎? 「16歳教え子とデート報道」で気になる今後

  5. 10

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる