ランジャタイ「考えるな、感じろ」の“特殊漫才”はハマったら抜け出せない
5~6年前にお笑いライブを見ていて気になった芸人がいた。おとなしそうな男2人が普段着のような服装で舞台に上がり、片方が自分の妄想の世界に入り込み、奇声をあげて舞台を跳ね回る。もう一方は棒立ちのままでそれを見守りながら状況説明を加えていく。
特殊すぎる彼らの漫才は、当時は当たり外れが激しい印象があった。ウケるときは爆発的にウケるが、空気をつかめずにウケないまま終わってしまうことも多かった。
だが、彼らはかたくなにその芸風を変えなかった。自分たちの漫才スタイルを貫いているうちに、少しずつウケ具合のムラがなくなり、大ウケすることが増えてきた。
そして昨年末、彼らはついに「M-1グランプリ」の決勝の舞台にこぎつけた。伝説的な地下芸人・ランジャタイがついに地上に名乗りを上げたのだ。
一昨年の「M-1」では、型破りな漫才を見せたマヂカルラブリーが優勝して「あんなのは漫才ではない」と批判する人が続出していたが、ランジャタイに比べればまだまだかわいいものだった。