皇室も宮内庁も情報発信を一から考え直さないと誤解と悲劇は続く
■眞子さんもその“犠牲”になった
小室家へのバッシングがヒートアップしたとき、眞子さんへの影響を考えて宮内庁が動くべきだったのに、納采の儀を終えていないので皇室とは無関係と無視したのか、解決に向けて動いたようには思えない。そのため眞子さんが孤立していったことは十分に考えられるだろう。表立って動けないというなら、陰でメディアと腹を割って話し合う人物はいなかったのだろうか。
もはやマスコミをコントロールできる時代ではないし、ましてネットをコントロールするなんてとても無理だ。気に食わない書き込みがあっても、中国のように強権で閉鎖するわけにもいかない。それなら危機を避けるためにも、できるだけ皇室の内側から情報を発信していき、間違っているならまず話し合うしかない。それでだめなら抗議すればいい。
秋篠宮さまが昨年11月の誕生日前の記者会見で、事実と異なる報道に対して反論するための「基準作りをしていく必要がある」と述べられた。お気持ちはわかるが、皇族による言論への干渉と受け取られかねず、さらにSNSのような膨大な情報を誰がチェックするかを考えたら現実的ではないだろう。それよりも、皇室は自ら情報をもっと発信することで、透明にすべきところはもっと透明にすべきだ。
民主主義の世界で、時代と相いれない王室は消滅しかねないことを忘れるべきではないだろう。(つづく)