安倍3代にわたる統一教会との蜜月関係を、なぜ大新聞は追及しないのか
その大本が岸信介にあることはよく知られているが、新潮(7月28日号)が放った「『岸信介』が1984年に当時のロナルド・レーガン米大統領に送った『統一教会首領・文鮮明』釈放嘆願書」は、時宜を得たスクープだった。そこにはこう書かれている。
〈文尊師は、現在、不当にも拘禁されています。貴殿のご協力を得て、私は是が非でも、できる限り早く、彼が不当な拘禁から解放されるよう、お願いしたいと思います〉
文鮮明はその前に、アメリカで脱税容疑で逮捕・起訴され、84年4月には懲役1年6月の実刑判決を受けて連邦刑務所に収監されていた。つまりこの書簡は、日本の元総理がアメリカの現職大統領に宛てて、韓国人「脱税犯」の逮捕が不当だとして釈放を依頼するという、極めて異例の内容なのだ。
手紙の後半では、〈文尊師は、誠実な男であり、自由の理念の促進と共産主義の誤りを正すことに生涯をかけて取り組んでいると私は理解しております〉〈彼の存在は、現在、そして将来にわたって、希少かつ貴重なものであり、自由と民主主義の維持にとって不可欠なものであります〉。